シンクロナイズド・トレモロユニットについてのお話

ストラトキャスターに搭載されたトレモロユニット

シンクロナイズド・トレモロユニットは、フェンダーのストラトキャスターに搭載されている、ブリッジとトレモロユニットが一体化したパーツの事を言います。
各弦毎に弦高調整ができ、オクターブ調整も容易に行え、フローティング・セッティングにすることで大胆なアーミングも可能になるなど、大変機能的なブリッジであるため、ストラトキャスターが広く普及したのも、このトレモロユニットの存在が大きかったと言えるでしょう。

そして広く普及しているが故に、交換用パーツも豊富。
特に安いギターを改造する際には、重要な改造ポイントとなってきます。
でも、シンクロナイズド・トレモロと一口に言っても、どういうバリエーションがあるのかと言うと、これがなかなか分かりにくかったりもします。
そこで、今回はシンクロナイズド・トレモロについて、少し掘り下げてみたいと思います。

ヴィンテージな6点式とモダンな2点式

まず、大きく分かれるのがボディへの取付方法で、6点ネジ止め式と2点スタッド止め式の2種類があります。
ストラトキャスターが発売された当初は6点式だったのですが、アーミングをしたときに、支点部分のネジが6本あるとそれだけ摩擦も生じるため、きちんと元の位置に戻り切らずにチューニングがズレる、という欠点がありました。

HIP SHOT ( ヒップショット ) / 6 Screw Stainless Tremolo Bridge Narrow

FENDER ( フェンダー ) / 003-6449-000

そこで、その欠点を改善するために開発されたのが2点式。
支点部分の摩擦を減らすことで、チューニングの安定性が向上しています。(アーミングでのチューニングのズレは、ナットやテンションピンのあるヘッド側のズレでも起こるので、チューニングが全く狂わないということではありません。)
私個人はそれほど差があるとは思わないのですが、6点式の方がヴィンテージライクなサウンドであるとして、ヴィンテージ系ストラトには6点式が使用されていますね。

また改造の際には、最初から取り付けられていたブリッジがどちらの方式かということも、考慮に入れておく必要があります。
6点式を2点式に変える(又はその逆)こと自体は可能ですが、その場合はボディへの加工が必要となってくるので、リペアショップなどでやってもらった方が無難でしょう。
自分で交換する場合は、木材加工に自信のある人以外は、元から付いているものと同じタイプのものをチョイスした方が良いと思います。(微妙にネジ穴の位置が違ったりする場合もあるので、パーツ購入の際には確認した方が良いでしょう。)

弦間隔はレス・ポールより広め

次に、ブリッジの弦間隔にもいくつか種類があります。
ヴィンテージ系のストラトキャスターの弦間隔は11.3mmで、国産のストラトタイプは10.8mmが主流と言われています。
ギブソンのレス・ポールなどは弦間隔が10.5mmですので、ストラトの方が広く設定されていますね。
この弦間隔が11.3mmのものは、弾いているときに1弦がフレット上から落ちてしまう、いわゆる弦落ちが起こりやすくなります。
また、日本人は欧米人に比べて手が小さいので、弦間隔が狭い方が弾きやすいとも言われています。
もし、改造しようと思っているギターが、1弦が弦落ちしやすく、弦間隔が11.3mmになっていた場合(1弦と6弦の距離を測って5で割れば比較的正確な数字になります。)、10.8mmや10.5mmのものに交換すると良いでしょう。

ブロックの材質

さらに、イナーシャブロック(トレモロブロック)も重要。
FENDER ( フェンダー ) / Pure Vintage Stratocaster Tremolo Block

イナーシャブロックとは、ボディ裏面のカバーを外すと見える、弦を通す穴が開いた金属製のブロックことを指すのですが、これの材質や重さによってもギターのサウンドは変化します。
基本的に、硬い素材ほど高域が出やすく、重いほどサスティーンが伸びると言われていますね。
ヴィンテージのストラトには鉄製のブロックが使用されていますので、ヴィンテージサウンドを目指すならイナーシャブロックは鉄を選びましょう。

安いギターにはコストダウンのためにダイカスト(ダイキャスト)製のものが使われていることが多く、軽い素材の為にサスティーンの伸びがあまり良くないと言われています。
しかし、余り重いものだとボディの鳴りを殺してしまうことになりますので、この辺りはバランスが大事という事になりますね。
また、硬いものほどクリアなイメージの音になりますが、柔らかいものは倍音が豊かになるという話もありますので、一概に硬い方が良いと言うものでもありません。
アルミ、ブラス、ジュラルミン、チタン製などが色々なメーカーから発売されていますので、色々と試行錯誤して見るのも良いかも知れませんね。

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