EMGは、1976年にロブ・ターナー氏によって創業された、アメリカの楽器用ピックアップメーカーです。
創業当時の社名は”Dirtywork Studios”と言い、その後1978年に”Overlend”に改名、1983年に再度社名変更し、現在のEMGとなっています。
EMGという社名は、”Electro-Magnetic Generator”の頭文字が由来となっているそうです。
アクティブ・ピックアップは電池駆動
EMGと言えば、アクティブ・ピックアップ。
パッシブも作っていなくはないですが、圧倒的にアクティブ・ピックアップメーカーとしてのイメージが強いですね。
ここでは、EMG社の代表的モデルをご紹介していきたいと思いますが、アクティブ・ピックアップの使用にはいくつか注意する点があります。
アクティブ・ピックアップは、出力の弱いピックアップと、音を増幅するプリアンプとで構成されており、プリアンプを動作させるために9V電池を使用するのが特徴で、ノイズがほとんどないという大きなメリットを持っています。
パワフルでサステインの伸びも良いので、ハードロック/ヘヴィメタル系にはもってこいのピックアップです。
ただ、当然ながら電池は消耗品であり、減ってくるとノイズまみれの音に変わってくるので、定期的に交換が必要となります。
又、取り付けの際にも、電池のスペースを確保しておく必要があります。
管理人オススメのEMG製ピックアップ7選
1.EMG 81
1979年に登場した、アクティブ・ハムバッカーの超定番品。
EMGを代表する製品です。
EMG 81をリアに、EMG 85をフロントにマウントする組み合わせが定番で、代表的な使用例としてはオジー・オズボーンのバンドのギタリストとして有名なザック・ワイルドが挙げられます。
歪ませても良し、クリーンでも良しの万能選手で、パワフルでありながら繊細さも失わないサウンド特性は、多くのプロから高い評価を受けています。
リードギター時に真価を発揮するPUですね。
2.EMG 85
リードギター時がEMG 81なら、リズムギター時はEMG 85です。
81との最も大きな違いは、81がセラミック製の磁石を使用しているのに対し、85はアルニコ5を使用している点で、これにより81よりもウォーミーなトーンになっています。
これをフロントに装着するのが、鉄板!
3.EMG 60
元々はフェンダーのTele-Eliteというギター用に開発されたPU。
ミニハムバッカーとして設計されていましたが、フェンダーが計画を変更したためにお蔵入りになるところを、フルサイズのハムバッカーに設計変更して発売したという経緯があります。
ピークが高音寄りに設定されているため、ハムバッカーながらシングルっぽいサウンドキャラクターになっています。
この60をフロントに持って来て、リアに81を使うパターンが多いようですね。
EMG 60にはセラミック磁石が使われていますが、アルニコ5を使用したEMG 60Aという製品もあります。
4.EMG SA
ストラト向けアクティブPUの人気モデル。
シングルらしい高音域を維持しつつも、中低域もしっかりとしたサウンド特性。
アクティブなので、当然シングルコイル最大の弱点であるノイズも完全に克服。
パッシブに慣れていると、この圧倒的にクリアなサウンドは、目から鱗かも。
5.EMG 89
なんとEMG 85とEMG SAを一つにまとめてしまった、欲張りなPU。
切り替えスイッチによって、シングルかハムバッカーかを選択することができ、一粒で二度おいしい!(笑)
6.EMG S
SAのアルニコ5を、セラミック磁石に変更したのがSです。
SAよりも高音域が強くなっており、よりシングルコイル色の強いPU。
7.EMG T Set
テレキャスター用のアクティブ・ピックアップで、フロントとリアがセットで販売されています。
テレキャスターのジャキジャキ感を維持しつつ、中域もふくよかさを持たせています。
コードの分離感も良好で、気持ちの良いカッティングプレイが可能となっています。