フロイドローズについてのお話

フロイドローズは、1977年にフロイド・D・ローズ氏によって発明されたトレモロ・ユニットです。
ユニットのおおまかな基本構造自体はフェンダーのシンクロナイズド・トレモロと同じなのですが、シンクロナイズド・トレモロの欠点である激しくアーミングするとチューニングが狂いやすいという点を解決したのが、フロイドローズなのです。

Paul Reed Smith(PRS) ( ポールリードスミス ) / SE Floyd Custom 24 Vintage Sunburst

チューニングが狂わない理由

シンクロナイズド・トレモロのチューニングの狂いは、アーミングなどによってブリッジのサドル部分、ヘッド側のナット、ストリングガイド、ペグで弦とパーツが接触する部分がズレることが主な原因であり、この要因を取り除こうというのがフロイドローズの考え方です。
まず、サドル部分で弦をロックしブリッジ側での弦のズレを抑えます。
そしてヘッド側はナット部分で弦をロック。
これによりナット部分はもちろん、ナットからよりヘッド側のペグ及びストリングガイドでも弦のズレは起こらなくなります。(というか、その部分で弦がズレてもチューニングには影響しなくなります。)
つまり、フロイドローズはブリッジ部分だけで成立するものではなく、ロック式のナットも同時に装着して初めてその意味があることになりますね。

サドルとナットで弦をしっかり固定しているので、チューニングの狂いは弦の伸びという要素だけに絞られ、ある程度弦の伸びが落ち着いてしまえば、音程の狂いはほとんど発生しなくなります。(チューニングの微調整は、ブリッジにあるファインチューナーというツマミで行えます。)
従って、非常に大胆なアーミングプレイが可能。
激しい演奏スタイルでも音程が狂わないので、ハードロック/ヘヴィメタルとの相性が抜群で、多くのHR/HM系のギタリストが愛用していますね。
フロイドローズを愛用する有名アーティストの顔ぶれを見ても、エドワード・ヴァン・ヘイレン、ニール・ショーン(ジャーニー)、ブラッド・ギルス(ナイトレンジャー)というハードロック界の大御所たちの名前が連なります。

FLOYDROSE ( フロイドローズ ) / FLOYDROSE Tremolo Chrome R2 32
FLOYDROSE ( フロイドローズ ) / FLOYDROSE Tremolo Chrome R2 32

フロイドローズの特性

音の特徴としては、サステインの伸びが良く、ハーモニクスを出しやすくなりますが、パーツ自体に重量があることと、弦を二カ所でロックする構造であることから、弦振動がボディに伝わりにくく、音がフロイドローズ特有の金属的な響きになると言われています。
その反面、シンセサイザーなどの電子楽器との相性が良いと言う面もあります。
また、フローティング・セッティング(アームダウン、アームアップの両方が可能なセッティング)にしてあると、弦が切れた時に全体のチューニングが狂ってしまう上、変則チューニングに変更するのも長時間かかってしまうというデメリットがあります。
これは、シンクロナイズド・トレモロも同じ問題を抱えているのですが、一応、ESPから発売されているのアーミングアジャスターなどを使用すれば対策可能となっています。

ボディのザグリの有無で操作性が変わる

他に注意すべき点としては、フロイドローズを搭載してあるギターには、ボディにザグリ加工があるものとないものの2タイプがある点です。
ザグリ加工があるものは、ブリッジの下に空間があるので、アーミングの可動範囲が広く、アームアップ操作も大きく行えます。
これに対し、ザグリ加工がないものはノンフローティング・セッティング(ベタ付け)にするのが基本で、アーム操作はダウンのみになりますが弦が切れた時のチューニングの狂いは最小限度に留まるほか、変則チューニングへの変更もそれほど長く時間はかかりません。

あと、弦の交換時にポールエンドを切らないといけなかったり、ボディにザグリ加工がある場合は弦を緩めた時にブリッジがザグリ部分に落ち込んでしまわないようにクロスを挟む必要があるなど、作業が少し煩雑と言う点もありますね。

純正品とライセンス品の違い

さらに、現行のフロイドローズには大きく分けて、フロイドローズ純正品と、ゴトーなどの他メーカーがライセンス認可を受けて生産しているものとがある点にも注意が必要です。

GOTOH ( ゴトー ) / GE1996T GG
GOTOH ( ゴトー ) / GE1996T GG

フロイドローズ社の主力製品は、フロイドローズ・オリジナルというドイツのSchaller社に製造委託しているモデルになりますが、他社が発売しているライセンス品も主にこのフロイドローズ・オリジナルを模したものが多くなっています。
しかし、オリジナルとライセンス品は、見た目こそよく似ているものの、細部の仕様が異なるのでパーツに互換性がありません。
純正品はパーツも細かく分けて販売されているのですが、そのパーツは原則的にライセンス品への流用は出来ないものと考えておいた方が良いでしょう。(Schaller社はオリジナルを製造しているだけあって、ライセンス品でも互換性があるようですね。)

SCHALLER ( シャーラー ) / S・FRT-II CHROME
SCHALLER ( シャーラー ) / S・FRT-II CHROME

このように、フロイドローズはメリットとデメリットの両方があるユニットですが、やはり高いチューニング安定性はギタリストにとって魅力的ですよね。
その人のプレイスタイルに合うと言う前提条件が付くものの、やはりトレモロ・ユニットとしては最強といえる存在ですね!

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