ハイパス用キャパシタ(コンデンサ)について

ハイパス用キャパシタとは

エレキギターには、キャパシタ(コンデンサ)というパーツが使用されており、主としてトーンの調整目的で電装回路内に組み込まれているのですが、トーン用以外にも、ボリュームを絞った際に音がこもってしまうことを防ぐために使用されることもあります。
ハイパス用キャパシタ、ハイパスコンデンサ、ハイパスフィルターなどと言われるものなのですが、使用目的がやや特殊なので、新品のギターに最初から組み込まれていることはあまりありません。
ですが、ギターのボリュームを絞った際に音がこもってしまうと感じる場合には、有効な対策となります。

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高音域成分をボリューム操作から除外している

キャパシタというのは、周波数の高い電流ほど通過しやすく、周波数が低くなるにつれ電流が流れにくくなるという性質を持っています。
トーン用のキャパシタはこの性質を利用して、キャパシタを通過した高周波域の信号をアース側に捨ててしまうことで、トーンの調整が出来るようになっています。
これに対しハイパス用のキャパシタというのは、ボリューム用ポットに取り付けて、キャパシタを通過した高周波域の信号がポットをスルー(=キャパシタを通過しなかった中低域の信号はボリューム用ポットのほうに流れる)するようにしてあります。
つまり、高音域はボリュームを絞っても音量が下がらないようにするわけです。
トーンではアース側に捨てていた高音域を、ハイパスでは逆に出力側に持って行っているんですね。

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パスする量はキャパシタの容量で決まる

キャパシタを通過する周波数というのは、キャパシタの容量によって変わり、容量の大きいものほど低域まで通過できます。
ハイパス用としては、あまり容量の大きいものを選んでしまうと、信号の多くがキャパシタ側に流れてボリュームポットをスルーしてしまう形になり、ボリュームポット自体が意味をなさなくなってしまうので、一般的にはトーン用に比べて容量が小さめ(0.0001μF(100pF)~0.003μF(3000pF)程度)のものが使われています。

テレキャスターなどでは効果大

ハイパス用キャパシタを使うと、ボリュームを絞ったときに中低域が下がって高音域が残る形になり、抜けの良い音を作り出すことができます。
例えば、テレキャスターのように高音部のジャキジャキした音がギターの特徴になっているような場合、ボリュームを絞って高音部の響きが失われてしまうのはギターの個性を殺してしまうことに繋がりかねません。
ですので、ハイパス用キャパシタを取り付けてあるのは、テレキャスターであることが比較的多いようです。
とはいえ、ストラトキャスターなんかも高音部の煌きが魅力のギターですので、やはりその部分の音を維持することは重要です。
また、レス・ポールのように中低域が強いギターだと、元々高音域の成分が少なめのため、テレキャスターほどの効果は望めないものの、むしろ高音域が少ないからこそハイパス化して出来るだけ残したいという考え方もありますので、テレキャスター以外のギターでもハイパス用キャパシタを取り付ける意味はあります。
もちろんアンプでも音の調整は出来ますが、ギターについているボリュームだと手元にあるので、演奏中に操作できるのが大きな利点ですね。

ベストな容量はそれぞれ異なる

ハイパス用キャパシタの容量によって残せる高音域が変わるのですが、この容量をどうするかについては自分で気に入ったものを見つけるしかありません。
容量が小さいとボリュームを絞ったときに高音部だけが残って音が細く感じられますし、反対に大きいと抜けの良さがあまり感じられなくなります。
一般的には、先ほども書いたように0.0001μF(100pF)~0.003μF(3000pF)程度のものがチョイスされることが多く、大体はこの範囲で試行錯誤することになります。
どの程度ボリュームを絞るのかによっても変わってきますので、自分の使い方に合ったものを選ぶ必要があり、こればっかりは自分の耳で確かめるしか方法がないのです。
容量に関しては、必ずしも0.0001μF~0.003μFの間でないといけないというものではありませんので、仮に0.003μFを使っても(そういうことはあまりないと思いますが)中域が細りすぎると感じる場合は、さらに大きな容量のものを試していくこともやり方としてはアリです。
ちなみにキャパシタには容量を示すものとしてよく3桁の数字が書かれていたりするのですが、これは最初の2桁が容量の上2桁、最後の数字がその2桁の後に続く0の数になります。(単位はpF)
例を挙げると、1000pFの場合は102、トーン用によく使われる0.047μF(=47000pF)の場合は473といった具合ですね。

ハイパス用キャパシタの取り付け位置

ハイパス用キャパシタの取り付け位置は、ボリュームポッドの端子と端子にジャンパー線をかけるような形にします。
具体的にはこの位置↓

上記のように配線すれば、ボリュームがフルの時にはハイパスがない状態と同じ音になり、ボリュームを絞っていったときに初めてハイパスの存在がわかるようになるはずです。
もし、配線に間違いがなく、ボリュームがフルテンの状態でも音が痩せたように感じる場合は、ボリュームポットの不良(フルボリュームにしていても実際には抵抗が残っていてフルボリュームになっていない)が原因かもしれません。

以上が、エレキギターにおけるハイパス用キャパシタの基本的な考え方です。
キャパシタは価格的には高いものではありません(安ければ1個10円程度で売っていることもあります。)ので、電気工作が得意な方は、色々と取り換えて自分好みのものを見つけてみましょう!

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