日本のギターブランドだって負けてないぞ!(トーカイ編:その1)

ピアニカでも有名なメーカー

トーカイと言えば、グレコと並んで70年代後半のコピーモデル全盛時代(いわゆるジャパンヴィンテージ)を支えたギターメーカーです。
元々はピアノとハーモニカの研究開発目的として、1947年に設立された東海楽器研究所がその発祥。
1961年にはピアニカの開発に成功し、大ヒット商品となります。
1968年からはハミングバードというブランド名でエレキギターの生産にも乗り出し、その後バンジョーやライトピアノの生産にも手を広げていきます。
1977年になると、TokaiブランドでストラトキャスターのコピーモデルであるSTシリーズを発売。
翌年にはレス・ポールのコピーモデルのLSシリーズも発売します。

本家を上回るジャパンヴィンテージ

トーカイがコピーモデルを作り始めた時期は、本家のフェンダーがCBS傘下、ギブソンがノーリン傘下にあり、両社ともに品質の良くないギターを作っていた、いわゆる暗黒時代の真っただ中でした。
そこに登場したトーカイのギターが、価格が圧倒的に安く、作りもしっかりとした高品質なものであったことから、本家を完全に上回ったと言われて高評価を得ます。
この頃のトーカイ製レス・ポールタイプは、ZZトップのビリー・ギボンズが絶賛し、ツアー中に愛用したというエピソードもあるほどです。

オリジナルモデルは”タルボ”

会社が好調な業績を叩き出す中、1983年には現在でもトーカイの代表機種となっているタルボを発売。
タルボは木製ボディが常識であったエレキギターにアルミ製のボディを持ち込んだ、画期的なギターでした。
ちなみにタルボの名称は「T-ALLOY-BODY」の略だそうです。
とまあ、ここまでは順調だったのです。
ですが、このあと一気に事態は暗転します。

破たんからの再生

1984年にフェンダー社から偽造品を製造していると訴えられ、敗訴。
この影響で会社は破たんし、会社更生法の適用を申請します。
これはトーカイとしては非常に厳しい状況であったことは確かですが、逆に言えば本家フェンダーをそこまで慌てさせるほどの技術を持っていたという事でもありますね。
1986年には社名を現在の東海楽器製造株式会社に変更し、再建の道を歩み始めます。
オリジナルモデルのタルボは一時生産を休止していましたが、1990年代に入って今井寿氏(BUCK-TICK)が使用したことでその存在が再認識され、1996年に製造を再開します。
その後、GLAYのHISASHI氏とのコラボレーションプロジェクトによって、タルボはトーカイを代表する機種に成長します。
1997年にはフェンダージャパンから撤退したフジゲンの後を受け、フェンダージャパンのOEM生産を請け負ったりもしていました。

SEB構造で特許を取得

2004年になると、SOUND EFFECT BODY(SEB)構造と言うボディ構造を開発し、特許を取得します。
このSEB構造は、木材の木目方向(木としては垂直方向、通常はこの方向)にカットした板で、木材の木口方向(木としては水平方向、要は年輪が見える方向)にカットした板をサンドイッチするという構造で、この構造を採用することで通常よりも速い音の立ち上がりとレスポンス、抜けのよいクリアーな音、ロングサステインを実現しています。
現在のトーカイは、廉価機種を海外生産、高級機種を国内で生産しており、往時の勢いを取り戻すには至っていないものの、しっかりと地に足を付けた活動を行っているようですね。

トーカイのラインナップ

現行の製品ラインナップは、以下のようになっています。

・タルボシリーズ

TOKAI ( トーカイ ) / A-162SH Metallic Blue

TOKAI ( トーカイ ) / A-162SH Metallic Blue

世界初のアルミ合金ボディーのエレキギター。
シングルコイル×2、ハムバッカー×1を搭載。
金属製ボディにより、立ち上がりが早く、サステインが良く伸びるサウンド特性で、ノイズが少ないという長所を持っています。
10万円~15万円くらいで販売されています。

・SEBモデル

TOKAI ( トーカイ ) / LSS137SEB SYW

TOKAI ( トーカイ ) / LSS137SEB SYW

トーカイ独自のSEB構造ボディで、これまでとは別次元の鳴りを持つギター。
現行のレギュラーモデルはレス・ポール・スペシャルタイプのものが生産されており、ソープバータイプのシングルコイルが2基搭載されています。
ただし、ストラトタイプやレス・ポール・スタンダードタイプなど、レギュラー品以外のモデルも多く販売されています。
価格的には10万円~20万円くらい。

・プレミアムシリーズ

TOKAI ( トーカイ ) / LS186 CS

TOKAI ( トーカイ ) / LS186 CS

ギブソン系のコピーモデルがラインナップされているシリーズ。
全ての工程を国内で行う純日本製。
実売価格は、15万円くらいのものが中心。

・ヴィンテージシリーズ

TOKAI ( トーカイ ) / LS128F SDR

TOKAI ( トーカイ ) / LS128F SDR

ギブソン系及びフェンダー系のコピーモデル。
プレミアムシリーズよりはワンランク下のグレードで、全ての工程を日本国内で行う純日本製でありつつ、価格は10万円程度に抑えられています。

・コンテンポラリーシリーズ

TOKAI ( トーカイ ) / LG63Q VF

TOKAI ( トーカイ ) / LG63Q VF

PRSカスタム24タイプやストラトタイプ、テレキャスタータイプのギターがラインナップされています。
ヴィンテージシリーズなどと比べて、カラーリングなどが現代風にアレンジされています。
このシリーズでは、ギブソン系のコピーモデルは販売されていないようですね。
価格的にはストラトタイプやテレキャスタータイプは10万円弱くらいしますが、カスタム24タイプは中国製で5万円程度と大変リーズナブル。

・トラディショナルシリーズ

TOKAI ( トーカイ ) / ALS55 CS

TOKAI ( トーカイ ) / ALS55 CS

ギブソン及びフェンダーのコピーモデルで構成される、エントリークラスのギター。
フェンダーよりもギブソンのコピーモデルが多くを占め、フライングVやファイヤーバード、エクスプローラーなどのコピーモデルも生産されています。
全て中国製で、実売価格は5万円弱くらいです。

近年はやや地味な印象のあるトーカイですが、木工技術の高さは今でも折り紙付きです。
コピーモデルを作るメーカーというイメージが強いですが、いつかトーカイのオリジナル製品が業界を席巻する日が来てほしいものですね!

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