10万円台で買えるPRS(ポール・リード・スミス(PRS)S2シリーズ編)

Coreラインと同じ工場で生産

ポール・リード・スミス(以下、PRS)は、長年標準グレードとなるCoreラインと廉価グレードであるSEシリーズの二本柱体制でギターを供給していましたが、標準とは言っても事実上高級品となるCoreラインと、10万円以下で購入できるSEシリーズとの価格差が大きく、間を埋めるグレードを確立することがブランドとしての課題でした。

Paul Reed Smith(PRS) ( ポールリードスミス ) / S2 Custom 24 Dark Cherry Burst

その課題の答えとしてPRSが出したのがS2シリーズ。
S2シリーズは、2013年に立ち上げられたPRSの最も新しいグレードで、USA製のギターをより魅力的な価格で提供することをコンセプトにしています。
S2という名前は、工場がある場所の地名”Stevensville”の頭文字と、この工場で稼働する2本目のラインという意味で名付けられているそうですね。
生産しているのが高級なCoreラインと同じ工場ですが、木材のグレードや加工の手間を見直すことにより低価格化しており、実売価格が概ね10万円~16万円程度に抑えられています。

S2シリーズの特徴

S2シリーズの特徴としては、まずボディのサイドを斜めにカットしたベベルド・トップが印象的。
Coreラインは流麗なアーチトップ形状ですが、S2ではこの部分を簡略化しているんですね。
一つ下のグレードであるSEシリーズもベベルド・トップを採用していますが、SEシリーズが1弦側と6弦側のどちらもが同じカット幅・角度であるのに対し、S2シリーズは1弦側は狭いカット幅で角度を急にし、6弦側はカット幅を広く取って角度をなだらかにしています。

また、全機種にS2専用設計のロッキングチューナーも搭載。
このロッキングチューナーは、以前Coreラインで採用されていたフェイズIIチューナーをベースにしてS2用に改良を施したものとなっています。

また、使用している木材はCoreラインと品質的に大きな差はないものの、ボディ材の杢目がCoreラインとしては使えないものであったり、ネック材がスカーフジョイントなどで何ピースか合わせたものになっていたりするようです。
つまり、Coreラインでは捨ててしまうような材料をうまく利用し、コスト削減につなげている訳ですね。
このため、見た目では杢目が比較的地味で、機種によっては美しい杢目のメイプル化粧板をボディトップに貼っているSEシリーズの方が豪華に見えることもあります。
でも、実際にはS2シリーズの方が木材のグレードは上なんですね。

S2シリーズのラインナップ

S2シリーズのラインナップは以下のようになっています。

・S2 Custom

PRS ポール・リード・スミス S2 30th Anniversary Custom24 (Dark Cherry Sunburst)
PRS ポール・リード・スミス S2 30th Anniversary Custom24 (Dark Cherry Sunburst)

PRSを代表するCustomシリーズのS2版。
22フレットモデルのS2 Custom 22、22フレットでセミホロウボディのS2 Custom 22 Semi-Hollow、そして24フレットモデルS2 Custom 24の3機種がラインナップされていて、一番人気は24フレットモデルです。
メイプルトップ+マホガニーバックのボディに、マホガニーネック+ローズウッド指板。
ピックアップは2016年まではS2用に専用設計されたものが採用されていましたが、2017年モデルからはSE Customと同じ85/15 “S”ピックアップに変更されています。
このPUは、CoreシリーズのCustomに採用されている85/15を元に、従来よりも高域と低域を強調しつつ中低域を減らすことで、クリアで抜けのよいサウンドに仕上げられています。

・S2 Standard

P.R.S. ポールリードスミス エレキギター S2 Standard22 VC
P.R.S. ポールリードスミス エレキギター S2 Standard22 VC

Customとの違いは、オールマホガニーのボディ。
こちらのモデルも22フレット仕様と24フレット仕様の二つがあります。(それぞれにサテン仕上げモデルもあって、全部で四モデルとなっています。)
ボディ材以外は基本的にCustomと共通仕様で、ピックアップも85/15 “S”ピックアップで同じものが採用されています。
ですが見た目には大きな違いがあって、このS2 Standardにはピックガードが装着されており、指板のインレイもドットインレイに簡略化されていますね。
ボディカラーの設定がギブソンのSGに似ていることもあって、全体的にレトロな雰囲気が漂うモデル。

・S2 Singlecut

レス・ポールライクなSinglecutモデルのS2版です。(ごめんなさい、掲載できる画像が見つかりませんでした・・・。)
簡単に言えば上のS2 CustomとS2 Standardのシングルカッタウェイ版で、S2 CustomタイプのS2 Singlecut及びセミホロウボディのS2 Singlecut Semi-Hollow、S2 StandardタイプのS2 Singlecut Standardとサテン仕上げのS2 Singlecut Standard Satinの4モデルがラインナップされています。
ピックアップはカバード仕様の”#7″。
4モデルとも22フレット仕様になっています。

S2 Mira

PRS/ Japan Limited S2 MIRA Dot Inlay Powder Blue
PRS/ Japan Limited S2 MIRA Dot Inlay Powder Blue

サンタナモデルによく似たボディラインを持つMiraは、元々Coreラインで発表されたモデルでしたが、現在はS2シリーズにのみラインナップされています。
マホガニーボディにマホガニーネック+ローズウッド指板という構成にピックガードが装着されている為、ボディ形状と相まってさらにギブソンSGに近いイメージ。
ピックアップは専用の”Mira”を搭載し、上手くまとまったサウンドを得意とするPRSにしては珍しく、じゃじゃ馬系のサウンド特性を持っています。
セミホロウボディのモデルもラインナップされていますね。

S2 Vela

PRS ポールリードスミス エレキギター S2 Vela SG
PRS ポールリードスミス エレキギター S2 Vela SG

フェンダーのジャガー/ジャズマスターのような、左右非対称のオフセットボディを持つモデル。
Coreラインからの流れを汲むモデルではなく、全く新しいモデルとして誕生しています。
木材の構成は、マホガニーボディにマホガニーネック+ローズウッド指板。
ピックアップにはリアに出力が低めの”Starla”、フロントにこのモデル専用の”Type-D”シングルコイルをマウントし、ブライトでパンチのあるトーンが魅力となっています。
ブリッジも特徴的で、テレキャスターに似たタイプのプレートスタイルになっており、二つのサドルにそれぞれ三本の弦を乗せるタイプ(テレキャスターは三つのサドルそれぞれに二本の弦を乗せていますね。)で、サドルの角度を変化させてオクターブ調整を行えるようになっています。

S2 Starla

ビグスビーのトレモロユニットを装備したシングルカッタウェイモデルです。(こちらも掲載できる画像が見つからず・・・。)
木材構成はマホガニーボディ、マホガニーネック+ローズウッド指板。
ピックアップは”Starla”が二基搭載されています。
モダンなデザインが多いPRSの中で、最もレトロな雰囲気を持つギター。

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