モダンスタイル・ギターの草分け的ブランド(ジャクソン編:その1)

シャーベルから派生したブランド

ハードロック/ヘヴィメタル系のギタリストにとっては定番ブランドの一つとなっているジャクソンは、グローヴァー・ジャクソン氏が1978年にシャーベル社を買い取ったことから、その歴史が始まります。
元々シャーベル社はギターのリペアや改造などを中心に手掛けていた工房で、そのかたわらでブギー・ボディズ製のパーツを仕入れてギターを組み上げを行っていたのですが、ジャクソン氏が経営者になってから、本格的にシャーベルブランドのギターを製作・販売するようになります。

従って、グローヴァー・ジャクソン氏が最初に関わったギターブランドは、ジャクソンではなくシャーベルだったんですね。
そして、まさに時代は、LAメタルブームが始まった頃でもありました。

メタルブームによって、新しいスタイルのギターの登場が求められ、そのニーズにいち早く応えたのがジャクソン氏。
彼の元には多くのギタリストからカスタマイズの要望が寄せられていたのですが、その中の一人にかのランディ・ローズがいました。
鋭角なコンコルド・ヘッドストック、オフセットされたVスタイルのボディなど、ランディの要望を見事に形にしたギターは、それまでのシャーベルブランドのギターとは一線を画すスタイルであったため、新たにジャクソンのロゴを付けられ、ジャクソンブランドが誕生することになります。

JACKSON ( ジャクソン ) / USA RR1 RANDY RHOADS Snow White/Black pinstripes

JACKSON ( ジャクソン ) / USA RR1 RANDY RHOADS Snow White/Black pinstripes

ジャクソンとシャーベルに上下関係はない

当初は、スルーネックやコンコルドヘッドなど先進的なデザインのモデルがジャクソン、ボルトオンネックのストラトキャスター系モデルがシャーベルという棲み分けがなされていましたが、86年に共和商会が日本国内の販売代理店を務めるようになると、シャーベルブランドのギターは全て日本で生産(中信楽器製造で製造)されるようになり、シャーベルブランドでもコンコルドヘッドのものが作られるようになります。

なお、この時にシャーベルがジャクソンに比べて廉価で販売されたため、ジャクソンの下位ブランドがシャーベルであるかのようなイメージが付いてしまったのですが、実際にはブランド間に上位下位の区別はなく、あくまでも単に兄弟ブランドであるという位置付けが正しいようですね。
ただ、当時は両ブランドの価格差が大きく、USA製のジャクソンは非常に高価(中古でも40~50万円)であった為、この頃にギターを弾き始めた人にとっては、今でもジャクソンと言えば高嶺の花のイメージがあるようです。

91年からはジャクソンブランドの下位グレードが日本で生産されるようになって、全体の平均価格は下がりますが、それでもやっぱり本家USA製のものは高価で、その傾向は今でも残っているようですね。
まあ、PRSほどではないみたいですが。(笑)

現在はフェンダー傘下

2002年からはフェンダーの傘下に入り、USA製モデルはフェンダーの工場内で生産されるようになります。
日本での生産は、2011年に残念ながら中信楽器製造が倒産してしまい終了。
その後は、PROシリーズ以下のグレードは、インド、インドネシア、メキシコなどで生産されているようです。

ロゴ問題

また、日本国内においては、商標権の問題が発生し、95年から2009年の間、「Jackson」のロゴが使用出来ない時期がありました。
これは、クロサワ楽器が1973年に「JAXON\ジャクソン」という商標を取得していたことに端を発しているのですが、この間のジャクソンは「Grover Jackson」や「Jackson Stars」というブランド名に変更されて販売されていました。

ちなみに、「Grover Jackson」と「Jackson Stars」のロゴになっているものは日本製だけだという説があるようですが、実際にはUSA製のものも全て名前を変更した上で、日本国内で売られていました。
当時「Jackson」のロゴで売られていたものは、並行輸入品か「Jackson」ロゴ使用停止以前に輸入もしくは日本で生産されたものであったようですね。
この商標問題は、2009年にクロサワ楽器の商標が無効という特許庁の審決がなされたため、現在ではちゃんと「Jackson」ロゴが使用されています。

この続きは(その2)で!

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