アコギの老舗ブランドが作る良質なエレキギター(ギルド編)

アコギメーカーとして有名

ギルド・ギターは、1952年にアルフレッド・ドロンジがニューヨークで創業したギターメーカーです。
主力製品はアコースティック・ギターで、一時はマーティンとギブソンに次ぐ業績を誇り、アコギメーカーの御三家の一つに数えられたこともありました。
今でも少し年配の方なら、アコギメーカーはマーティン・ギブソン・ギルドの三つを挙げる方も多いと思います。
ギルドという言葉は、本来は中世から近世のヨーロッパの職業別組合のことを指すのですが、創業時に労働争議でエピフォンから離脱した職人たちを多く雇用したことにちなんで、社名にギルドと名付けられたようですね。

GUILD ( ギルド ) / CE-100D Capri w/ GVT ATB
GUILD ( ギルド ) / CE-100D Capri w/ GVT ATB

90年代にはフェンダー傘下に

創業時には既に熟練した職人を抱えていたため、ギター製造のノウハウは十分に持っており、品質的にもマーティンやギブソンと比べて遜色ないレベルのものを作っていました。
しかし、1972年に創業者アルフレッド・ドロンジが航空機の墜落事故で死去した以降は、アコギ市場自体の縮小もあって会社経営は難航し、先の二社とは大きく水をあけられてしまいます。
1995年には、エレキギター大手のフェンダーに買収され、その後は経営基盤は安定しますが、生産拠点を何度も移動するなどギターメーカーとしては試行錯誤の時期が続きます。

ここで一口に生産拠点を移動と書きましたが、これがまたかなりの長距離移転で、まず買収された時点の1995年にロードアイランド州のウェスタリー(アメリカの北東の隅のほう)からフェンダーの工場があるカリフォルニア州コロナ(西海岸)へ、2004年にはワシントン州タコマ(アメリカ北西部)、2008年にコネチカット州ニュー・ハートフォード(北東部、ウェスタリーからそれほど遠くない)と、アメリカの西と東の端を行ったり来たり。
これはどうやらギターの生産を外部委託していたことによるものらしいのですが、それでも日本の沖縄から北海道をはるかに超える距離ですから、大変な話ですよね。

ギルドのエレキギター

さて、ギター好きな方であれば、ギルドと聞くと大抵はアコギを思い浮かべると思いますが、エレキギターも早い時期から生産していて、断続的ではあるものの、ギルドの名に恥じないレベルのものを生産し続けています。
フェンダー買収後もエレキの生産は細々ながら継続され、特にアーチトップギターに関しては1999年から2006年まで世界的なルシアーであるロバート・ベネデット氏の手によって生産されており、決して品質面で妥協することのない姿勢が、こういうところでも垣間見えますね。

エンドース契約をしている日本人は一人だけ

ところで、ギルドのアコギを使用しているプロのミュージシャンは当然世界中に多くいて、日本でもたくさんのアーティストが使用しているのですが、エンドースメント契約(簡単に言えば、タダで楽器を提供してもらう代わりに、公の場ではそのメーカーの楽器だけを使う契約)をしている日本人は非常に少なく、2016年7月現在で森恵さんただ一人となっています。
彼女は、TVでは某バラエティ番組のカラオケ対決コーナーで見かけたりする程度で、それほど一般に露出の多いアーティストではないのですが、定評のある歌唱力は本当に素晴らしいですし、それでいてギターもしっかりと弾ける人ですので、是非ライブで聞いていただきたいアーティストの一人ですね。
なお、森さんはフェンダーともアーティスト契約をしており、これは日本人女性としては第一号の契約なんだそうですよ。

現在はコルドバ傘下

話を元に戻すと、長らくフェンダー傘下にあったギルドですが、2014年にコルドバ・ミュージック・グループに買収され、生産拠点を再び西海岸のカリフォルニア州オックスナードに移転させています。
なお、ギルドは2000年代に入ってから中国でアコギの廉価グレードを生産していて、GAD(Guild Acoustic Designs)シリーズと名前で差別化が図られていましたが、この買収に伴って2015年からはWesterly Collectionと名前を改めています。

ギルドの主なラインナップ

近年のエレキギター生産に関しては、2013年にNewark Streetコレクションと銘打ち、STARFIREシリーズを始めとする、往年の名器を復刻させています。
主なラインナップを以下に挙げますと、

・S-100 Polara

GUILD ( ギルド ) / S-100 Polara Cherry
GUILD ( ギルド ) / S-100 Polara Cherry
ギブソンSGライクなギターで、2基の「アンチハム」と名付けられたハムバッカーを搭載しています。
サウンドガーデンのキム・セイルが使用していたギター。

・STARFIREシリーズ

GUILD ( ギルド ) / Starfire IV ST Maple Emerald Green
GUILD ( ギルド ) / Starfire IV ST Maple Emerald Green
仕様の違いによってIIからVまで分けられています。
IIとIIIはシングルカッタウェイのフルアコタイプ、VIとVはダブルカッタウェイのセミアコタイプとなっていて、LB-1というギルドオリジナルのミニハムバッカーが全機種に2基搭載されています。
極薄ボディなので、アーチトップギターとしてはとても弾きやすいギターですね。

・M-75 Aristocrat

GUILD ( ギルド ) / M-75 Aristocrat Antique Burst
GUILD ( ギルド ) / M-75 Aristocrat Antique Burst
レス・ポール系のボディシェイプで、チェンバード構造を持つセミホロウタイプのギターです。
3ピースネック仕様で、P-90タイプのシングルコイルピックアップを2基搭載。
トラディショナルな雰囲気のオシャレなギターですね。

日本の代理店はキクタニミュージック

現在のギルドのエレキギターは高いモデルでも20万円はしないので、非常に割安感がありますね。
生産国はちょっと分かりませんでしたが、さすがにこの値段で完全USA製ということはないでしょうから、少なくとも部材加工はアメリカ以外で行っていると思われます。
日本の輸入代理店は、フェンダー傘下時代は山野楽器でしたが、2016年現在ではキクタニミュージック株式会社が務めています。

新体制となったギルド。
老舗ブランドしての伝統を守って良質なギターを作り続けて欲しいのはもちろんですが、まだちょっと弱いエレキギター分野でも頑張って欲しいところ。
今後の動きが要チェックなブランドですよ!

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