蘇れ!往年の名ブランド!(グレコ編)

神田商会が展開するブランド

個人的には、今後の展開が一番楽しみなブランドが、グレコなんです。
今はすっかり影が薄くなってしまった感はありますが、70年代や80年代ごろはフェルナンデスやトーカイなどと日本のエレキギター産業のトップシェアを争う有力ブランドでした。
グレコは、今ではフェンダーの大株主となっている神田商会が、1960年に自社のプライベートブランドとして立ち上げたもので、当初は自社で製造を行うのではなく、ギター製造メーカーに外注するスタイルを採っていました。
エレキギターの販売を始めたのは1963年からですが、当時の製造委託先は富士弦楽器製造(現:フジゲン)。
この二社のタッグは、後のフェンダージャパン誕生へと繋がっていきます。

EGシリーズで飛躍

グレコはフェンダーやギブソンのコピーモデル販売で大きな飛躍を遂げたブランドですが、その最初のきっかけとなったのが、1970年代の初めごろから販売されたレス・ポールのコピーモデルシリーズであるEGシリーズでした。
このEGシリーズは、日本の伝説的ギタリストである成毛滋氏がアドバイザーとして参加して開発されたもので、最初に発売されたEG-360は、神田商会が本家ギブソンのレス・ポールを手に入れることが出来なかったために、当時公表されていたスケール長を基準にして、なんと写真から各寸法を割り出したと言う、ある意味驚異的な手法でコピーされたものでした。
又、EG-800というモデルは成毛氏のシグネチャーモデルとして販売されていましたが、当の成毛氏はEG-800を見た事すらない(当時の成毛氏が愛用していたのはEG-700)という、今では考えられないようなエピソードもあったようです。
当時は色々なことがあったようですが、結局EGシリーズは、本家レス・ポールよりもずっと安価でありながら、性能面では本家を上回っていたとされ、非常に人気の高いシリーズとなりました。

全盛期は70~80年代

1972年には、神田商会がグレコの組み立て工場としてダイナ楽器を設立し、それまで外注のみであったギター製造に関わるようになります。
70年代後半には現在のフラッグシップモデルであるMRシリーズや、フュージョン系ギタリスト御用達モデルとなったGOシリーズなどが誕生。
78年には神田商会(グレコ)とフジゲン、星野楽器(アイバニーズ)の三社によるコラボ製品である国産変形ギターのミラージュも発売されます。(国内向けとしてグレコのミラージュを、海外向けとしてアイバニーズのアイスマンを販売していました。ミラージュとアイスマンはブランド名が違うだけで基本的に同じギターです。)
その後、80年代に入るとギブソンによる訴訟の影響もあって、コピーモデルの販売を縮小し、オリジナルモデルの販売に注力していきます。
ちなみに、80年~82年頃のEGシリーズはEGFと型番を変えて、スーパーリアルシリーズとして販売され、82年以降はさらに名前を変えてミントシリーズとして販売されていました。
フェンダーのコピーモデルに関しては、82年に神田商会がフェンダージャパンを立ち上げたことで、わざわざグレコブランドで作る意味も無くなります。
神田商会のエレキギターのメインブランドがフェンダージャパンに移ったことで、その後のグレコは陰に隠れた感じになってしまいますが、それでもブランドの火は消えずに何とか生き残ります。

グレコのラインナップ

現在のグレコは、フラッグシップモデルのMRシリーズ、フェンダー系のルックスでリバースヘッドを持つBg.シリーズ、ポール・リード・スミス系のEWシリーズ、廉価グレードのWSシリーズを展開しており、製造はグループ会社のダイナ楽器が行い、一部は海外(恐らく韓国のコルト)の工場で生産しています。

・MRシリーズ

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GRECO グレコ エレキギター MRn-150 CVB

現在はMRnシリーズと改称しています。
24フレット仕様で、ネックのジョイント部ギリギリまでカットしたダブルカッタウェイが特徴。
この独特のダブルカッタウェイシェイプにより、非常にハイフレット部が弾きやすくなっています。
ハムバッカーを2基搭載し、実売価格は10~15万円前後。日本製。

・Bg.シリーズ

GRECO ( グレコ ) / BG-1000 TWT

GRECO ( グレコ ) / BG-1000 TWT

ライトな雰囲気を持つルックスとは裏腹に、パワフルなサウンドを生み出すギターです。
シングルピックアップを3基搭載していますが、センターピックアップをリア寄りにする独特の配置となっています。
このピックアップはコイルのターン数を通常の約2倍にしたことで、太くパワフルなサウンド特性を持っており、センターとリアのミックス調整が可能なコイル-タップ・バランサー・コントロールと組み合わせることで、他にない独自のサウンドを奏でることが出来ます。
基本的に日本製でありながら、6万円前後とリーズナブルな価格となっています。(限定生産のBG-1400は10万円強くらい。)

・EWシリーズ

GRECO ( グレコ ) / EW-270F/P HBS

GRECO ( グレコ ) / EW-270F/P HBS

ポール・リード・スミスのカスタム22ライクなルックスのギター。
ハムバッカー2基もしくはソープバータイプのシングルコイル3基を搭載しており、PRSと同様にカーブドトップ形状の美しいボディラインを持っています。
ネックエンドアジャストという、トラスロッドの調整をボディ接合部のほうで行える構造となっていて、ヘッド部分のトラスロッドカバーが無い分スッキリした印象があります。
恐らく現行品は全て日本製。価格帯も幅広く、実売価格は5万円弱から20万円くらい。
PRSの価格と比べる(比べることが良いかどうかは別として)と、EWシリーズの値段ってかなりスゴイ気がします。

・WSシリーズ

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GRECO WS-STD WH

WSシリーズの上位グレードであるWS-STDは、いわゆるストラトタイプのギターです。
そしてメイド・イン・ジャパン。
てことは、ダイナ楽器が生産しているでしょうから、ストラトタイプのギターをダイナ楽器が作って神田商会が売る、という組み合わせは旧フェンダージャパンと同じという事になります。
実質的にフェンダージャパンが名前を変えて復活したと、言えなくもないですね。
価格的には6万円前後くらいで、これも旧フェンダージャパンに近い価格設定になっています。
下位グレードのWS-101は、海外生産でグッと価格を抑えた入門機。
ストラトタイプとBGタイプの二種類が用意されています。
実売価格は2万円台。

2015年にフェンダージャパンブランドが消滅したことで、神田商会内では今後グレコが再び重要なブランドと位置付けられるのではないかと思われます。
主に製造を受け持っているダイナ楽器は、フェンダージャパン時代にしっかりとした製品作りを行っていましたし、神田商会の流通力も健在ですから、これからシェアを伸ばしてくる可能性は高いでしょう。
今後の動きが注目されるブランドですね。

グレコのギターを・・・

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