低価格でもカッコいいギターを弾きたい!(グラスルーツ編:その1)

グラスルーツ(Grass Roots)は、日本を代表するギターメーカーであるESPが展開する廉価ギターブランドです。
ESP傘下のブランドは、オリジナルモデルを生産する「ESP」とコピーモデルを生産する「ナビゲーター」の2ブランドを最上位ブランドとし、その下にセカンド・グレードとして海外を中心に展開する「E-II」、普及帯価格のサード・グレードとしてE-IIの廉価ブランド的位置付けの「LTD」と国内向けを中心にした「エドワーズ」、そして最も廉価なグレードとして実売価格が5万円以下のモデルを主力にした「グラスルーツ」があります。

GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-KT-50C STG
GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-KT-50C STG

コスト重視だが安心できる品質を実現

実売価格が5万円以下のギターが主ですので、グラスルーツがターゲットにしているのは、ギターを何年も弾き込んでいる上級者ではなく、比較的ギター歴が浅い人や、これからギターを始めようという初心者ということになります。
手に入れやすい価格を実現するために、ギターに使われている部材はコストを重視したもので、数十万円もするギターと比較すると必然的に部材の質は劣るものになります。
しかし、いくらコスト重視とは言っても、ESPという世界的にも有名なギターメーカー傘下のブランドですから、楽器として十分なレベルの品質は確保されており、安心して使用できるものに仕上げられています。

GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-FR-62GT See Thru Blue
GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-FR-62GT See Thru Blue

見た目も重視!

また、これはグラスルーツに限らずESPグループ全体に言えることなのですが、音だけでなくルックス面も重視したギター作りをしているという点も特徴的です。
ですが、ただ一口にルックスを重視すると言っても、高級機に複雑な木材加工や美しい装飾を施すのはコスト的に何ら問題はありませんが、廉価グレード品でそれを実現するのは容易ではありません。
グラスルーツは限られたコストの中で、美しいアーチトップ形状や、フォレストシリーズのような複雑な造形をも実現していますので、相当な企業努力をしていることがうかがい知れます。
廉価品なのにキルトメイプルやフレイムメイプルの見事な杢目が見えるモデルもありますが、プリントではなく実際の板を薄くスライスして表面に貼り付ける工法を採用しており、限られたコストの中でもルックスに対するこだわりが感じられますね。

オリジナルモデルとコピーモデル

グラスルーツの製品ラインナップは、大きく分けてESPオリジナルモデルを中心としたシリーズと、コピーモデルを中心としたシリーズの2つに分かれます。
まず、オリジナルモデルの特徴を挙げますと、

  • スケール長(648mm)、ローズウッド指板はオリジナルモデル全機種共通。
  • ネック材は全機種ハードメイプルで、G-MR-45R以外は全て3ピース仕様。
  • ピックアップも基本的に全機種共通で、GH-1Gというグラスルーツオリジナルのハムバッカーが採用されている。唯一、ホライゾンタイプであるG-HR-65FR(2017年に生産終了しています。)のフロントのみシングルサイズのハムバッカーであるGHR-1Gが採用されている。
  • フレット数は24。G-HR-65FRのみ27フレット仕様。

ピックアップとネック材が共通ですので、サウンドの基本的な部分は同じになりますが、モデルごとにボディ材(アルダー、アッシュ、マホガニー)やネックジョイント方式(ボルトオン、セットネック)などが異なりますので、それぞれに音のニュアンスの違いを感じることは出来ます。

GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-FR-62GT See Thru Black
GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-FR-62GT See Thru Black

次に、コピーモデルのシリーズですが、こちらはギブソン系(レス・ポール、SG)とフェンダー系(ストラトキャスター、テレキャスター)のコピーモデルがラインナップされています。
先ほど挙げたオリジナルモデルの特徴と比較しますと、

  • スケール長はギブソン系はミディアムスケール、フェンダー系はロングスケールを採用。指板はギブソン系は全てローズウッド指板で、フェンダー系にはメイプル指板とローズウッド指板がある。なお、フェンダー系の一部モデルには指板にスキャロップ加工が施されているものがある。
  • ネック材はギブソン系はマホガニー、フェンダー系はメイプルに統一されている。
  • ピックアップはハムバッカー(GH-1G)、P-90タイプ(GP-1G)、ストラト用シングルコイル(GS-1G)、テレキャスター用シングルコイル(GT-1R&GT-1L)があり、ギターのタイプごとに搭載されるピックアップは異なる。
  • フレット数はギブソン系は22。ストラトタイプは22フレットと21フレットのものがあり、テレキャスタータイプは全て21フレット。

という風に、デザインベースとなったギターに近づけた仕様となっています。

GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-LS-57 TV Yellow
GRASSROOTS ( グラスルーツ ) / G-LS-57 TV Yellow

他のブランドと比べると全体的にピックアップの種類が少ないように感じる方もおられると思いますが、グラスルーツはまだ経験の浅いギタリストをターゲットにしたブランドですので、例えばハムバッカーだけでも何種類もあるとなると、どれを選んでいいのかわからずに戸惑ってしまう可能性が高いと言えます。
もちろん、ピックアップの種類を制限してあるのは、コスト抑制や生産効率向上が主な目的だと思われますが、視点を変えてみると、経験の浅いギタリストにとっては、むしろスタンダードなタイプのピックアップに絞ってあることで、ハムバッカーとシングルコイルの違いなどを理解しやすいというメリットがあります。
そして、ピックアップごとの違いがしっかりと分かるようになれば、さらに上のグレードのギターを購入するときの基礎的な知識にもなりますので、ピックアップの種類が少ないことが弱点だとは決して言い切れないと思います。

さて、次回からは、グラスルーツの製品ラインナップについて掘り下げていきますね!

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