定番ギターアンプの基礎知識(Marshall JCM2000編)

2000年代を代表するマーシャルアンプ

マーシャルのJCM2000シリーズは、80年代のJCM800、90年代のJCM900の系譜を継ぐ、世界のアンプの歴史の中でも重要な位置にあるモデルです。
JCM2000という名前ですので2000年に発売されたと思われがちですが、実際には1997年のリリース。
この時にはDual Super Lead(DSL)という2チャンネル仕様のものが発売されています。
翌1998年には3チャンネル仕様のTriple Super Lead(TSL。この時は100Wモデルのみで、99年に60Wモデルが追加)が発売され、以降DSLとTSLの2本柱でJCM2000シリーズは生産されることになります。

MARSHALL マーシャル / TSL100 JCM2000 マーシャル 100Wフルチューブ 3ch仕様

JCM900とJCM2000の違い

JCM2000が発売される前には、JCM900シリーズがマーシャルの主力製品だったわけですが、この2モデルの違いについて少し書いてみますと、まずはJCM2000のほうが900よりもハイゲイン化したモデルであるということです。
JCM900自体がそれ以前のモデルであるJCM800をハイゲイン化したものであったのですが、時代はさらなるハイゲイン化をアンプメーカーに要求し、それに応える形でリリースされたのがJCM2000であった訳ですね。
また、JCM900はクリーン/ドライブの2チャンネル仕様であったHigh Gain Dual Reverbと、歪み専用モデルのHigh Gain Master Volumeの2タイプに分かれ、さらにHigh Gain Master Volumeをハイゲイン化したSL-Xがそこに加わるという形になっていたため、それぞれに異なる守備範囲を持っており、ユーザー側からすると少し使い勝手が悪い面がありました。

2チャンネルのDSL、3チャンネルのTSL

JCM900の弱点を改善するため、新たに設計されたJCM2000(DSL100&DSL50)では、クラシック・ゲインとウルトラ・ゲインの2チャンネルを用意し、クラシック・ゲインではクリーンとクランチの2モード、ウルトラ・ゲインではリード1とリード2の2モードを切り替えられるようになっています。
これにより、クリーンからハイゲインサウンドまで1台で幅広い音作りが可能となり、JCM900の弱点であった守備範囲の狭さを克服しています。
なお、40W・20Wモデルでは少し仕様が異なり、40WモデルのDSL401は1モード(クリーン)+2モード(OD1,OD2)の計3モード仕様、20WモデルのDSL201はモード切替はなく単なる2チャンネル仕様となっています。

後発のTSLはDSLよりもさらに使い勝手が向上しており、クリーン/クランチ/リードの3チャンネル仕様で、それぞれのチャンネルごとにイコライジングが出来るようになっています。
DSLではクリーンとクランチが同一チャンネルであったため、クリーン/クランチの切り替えがフットスイッチ一発で出来ないという面がありましたが、TSLではその部分が改良されているんですね。
また、クリーンチャンネルにはミッドブーストスイッチ、クランチ/リードチャンネルにはミッドトーンを切り替えられるトーンシフトスイッチが実装されています。

多彩なラインナップ

JCM2000シリーズのラインナップとしては、まずDSLシリーズが100WヘッドのDSL100、50WヘッドのDSL50、40Wコンボ(12インチスピーカー×1)のDSL401、20Wコンボ(12インチスピーカー×1)のDSL201の4機種が生産されていました。
そしてTSLシリーズとして、100WヘッドのTSL100、100Wコンボ(12インチスピーカー×2)のTSL122、60WヘッドのTSL60、60Wコンボ(12インチスピーカー×1)のTSL601、60Wコンボ(12インチスピーカー×2)のTSL602の5機種がラインナップされていました。
なお、上記のうちDSL201はDSL401と価格的に大差なかったことなどから人気がなく、数年間の生産のみにとどまっています。
さらに、DSL401とDSL201にはパワー管にEL84が採用されており、他のモデルのパワー菅がEL34であるのに対して異彩を放っています。

DSLとTSLのどっちがいいの?

DSLとTSLはどちらもJCM2000という同じシリーズの中に組み込まれていますが、音のキャラクターとしては若干異なると言われています。
TSLのほうが回路構成が複雑になっていることがどうやらその理由のようで、そのために人によってDSL派とTSL派に分かれるみたいですね。
もちろん、どちらかのほうが良いというものではなく、使い勝手や好みによって分かれるものなのですが、一応はどちらかというとDSL派のほうが多いようです。
そのせいかどうかは分かりませんが、結局TSLシリーズは2009年で生産終了、一方DSLシリーズのほうは2011年まで生産が継続されていました。
その後、2017年現在ではJCM2000 DSLシリーズは単独で「DSL Series」へと変更され、JCM2000 DSL100の直接の後継モデルであるDSL100Hを筆頭に40Wモデルと15Wモデルを加えて展開されています。
また、TSLシリーズの方は、直接の後継モデルこそラインナップされていないものの、4チャンネル仕様のJVM4シリーズへと進化を遂げています。

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日本のスタジオやライブハウスでは、今のところほとんどのところでJCM900かJCM2000のどちらか(または両方)が置いてあると思いますので、この2つのアンプについてはギタリストとしてはある程度の知識は是非持っておきたいところですね!

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