アンプのキャビネットはギターサウンドの要(その2)

ストレートとスラント

キャビネットには、構造的な違いの他に、箱の形の違いによる区別も存在します。
これはストレートとスラントという区別で、ストレートは一般的な四角い箱の形で、スピーカーが全て前面を向いていて、スラントと呼ばれるものは上段のスピーカーが少し上を向く様な形になっています。
スラントはスピーカーが上を向いている分、音が広がりやすいと言われており、ストレートは音の向きが絞られている分だけ音圧が高く、迫力が出るという風に言われています。

スラント
MARSHALL ( マーシャル ) / 1960A

ストレート
MARSHALL ( マーシャル ) / 1960B

ライブ会場で使う場合は、会場の反響性などの他の要素も関わってくるので、どちらが良いとは一概には言えませんが、ストレートの方がロック向きかも知れませんね。
ただ、実際の使用感にそれほど大きな差はありませんので、形が好きか嫌いかだけで選んでも特に問題はないでしょう。
ちなみに、スタックアンプメーカーの大御所であるマーシャルは、スラントをAキャビ、ストレートをBキャビと呼んでいます。

スピーカーの口径と数

JENSEN ( ジェンセン ) / C10R-8

ギターのキャビネットに使用されるスピーカーの口径は、8インチ・10インチ・12インチ・15インチというサイズのものが使用されますが、自宅練習用の小型アンプを除き、ライブで主に使用されるのは10インチと12インチ。
基本的に口径が大きいほど低音が出やすいと考えておきましょう。
また、スピーカーは数が多い方が音圧が増します。
マーシャルの定番キャビネットの1960が12インチ×4発になっているのは、パワーと音質のバランスが優れているからなんですね。
では、12インチスピーカーを沢山使えば使う程いい音になるのかというと、必ずしもそうではありません。
スピーカーの口径や数は、使用する音量によって最適な設定することで、初めて真の性能を発揮することが出来ます。
大口径のスピーカーを沢山使っても、小規模な会場だと大きなホールより音量を抑えないといけませんので、十分に性能を発揮できずにかえって逆効果となります。
比較的小さな音なら10インチ1発とかでも十分ですし、そこそこのライブ会場でも12インチ2発で問題ありません。
用途に合わせて、適切なものを選ぶようにしましょう。

許容入力には注意!

キャビネットには許容入力という値が設定されていますが、必ずアンプの出力値よりも大きいものを選ぶようにしましょう。
もし、アンプの出力よりも小さい許容入力のキャビネットが接続されていた場合、スピーカーに限度以上の負荷がかかることになって故障の原因となります。
また、特に真空管アンプを使用する場合は注意が必要です。
真空管アンプは出力値よりも大きなパワーが出せてしまうので、キャビネットの許容入力はアンプの出力値に対して十分な余裕を持っておくようにしましょう。
目安としては、アンプの出力値の倍程度(アンプが100Wならキャビネットは200W)は余裕を見ておくとよいと言われています。

インピーダンスにも注意!

アンプやキャビネット(スピーカー)は、インピーダンス(交流抵抗値)にも気を配る必要があります。
アンプのインピーダンス=キャビネットのインピーダンスにしておかないと、故障の原因となります。
主に使用されるインピーダンスは4Ω・8Ω・16Ωのいずれかであり、スイッチでインピーダンスを切り替えられるものもあります。
また、キャビネットをアンプに複数台接続する場合は、キャビネットのインピーダンスを数で割って、その値とアンプのインピーダンスを合わせることになります。
例えば、16Ωのキャビネットを2台接続しようとすると、16÷2=8ということで、アンプはインピーダンスを8Ωに設定できるものを接続するという感じですね。
もし同じ値に設定できない場合は、アンプよりキャビネットのインピーダンスの方が大きくなるようにすれば、アンプの故障を防止することが出来ます。
ただし、この場合は適正値で接続した時より音量が小さくなり、機材の性能をしっかりと発揮することは出来ません。

キャビネットの大きさでも音は変わる

楽器というのは、基本的に大きいほど低い音が出ます。(笑)
ですので、キャビネットも大きい方が低音が良く響くようになるのです。
ただしこれも大きければ良いというものではなく、大きな箱に小口径のスピーカーを取り付けても、十分に音を響かせることが出来ません。
メーカーが製造するキャビネットは当然その辺は考慮して設計されていますので、そこまで気にする必要はありませんが、マーシャルのキャビネットを例に取ると、1960AXと1960TVではスピーカーは同じですが、1960TVの方が箱が大きい分、低音が響きやすくなっています。

MARSHALL ( マーシャル ) / 1960AX
MARSHALL ( マーシャル ) / 1960AX

MARSHALL ( マーシャル ) / 1960TV
MARSHALL ( マーシャル ) / 1960TV

この辺りは好みで選んでも良いでしょうね。


以上、キャビネットに関する基礎知識的なものを書いてみました。
(その1)にも書きましたが、キャビネットはギターサウンドの50%を占める重要なファクターであり、車で言うならタイヤに相当する部分です。
モータースポーツの世界では、トップクラスのドライバーを乗せて、最強レベルのエンジンとシャシーを用意しても、タイヤがしっかりと機能してくれないと速く走ることなんて出来ません。
エレキギターも、空間に向かって音を出す役割を担うキャビットがしっかりしていないと、ギター本体やアンプにいくらお金をかけても理想のサウンドにはなかなか到達できませんので、キャビネットはしっかりこだわってチョイスするようにしましょう!

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