前回はストラトキャスターのリアがキンキンする場合のピックアップ交換について色々と書いてみましたが、今回はその内容を踏まえたうえで、具体的にどんなものをリアに使えばいいのか、私なりにおすすめのPUを挙げてみたいと思います。
管理人オススメのストラト・リアPU
・ハムバッカーの場合
1.Seymour Duncan SH-4 JB model(TB-4)
ストラトに限らず、あらゆるギターのリア用ピックアップとして大定番のダンカンSH-4。
モデル名にJBとあるように、元々ジェフ・ベックのために作られたピックアップをベースにしています。
比較的高出力のPUですので、フロント/センターとの音量差には気を付けてあげたほうが良いでしょう。
ハムバッカーでありながら中高域がしっかりとしていますので、バランスが良くとても扱いやすい。
クリーン/クランチはフロント/センターで、ディストーション系サウンドはリアという風に使い分けるのがオススメです。
SH-4は弦間ピッチがレス・ポールの10.5mmに適するように設計されている関係上、それよりも広いストラト(フェンダーのヴィンテージモデルは11.3mm)には弦間ピッチが広めに設計されてあるTB-4のほうが適しています。
ただし、ストラトタイプのギターはメーカーやモデルによって弦間が様々ですので、目安としてはリアPU上の1弦から6弦までの距離が50mm未満の場合はSH-4、50㎜以上の場合はTB-4をチョイスするようにしましょう。
とは言え、ポールピースは必ずしも弦の真下でないといけないというものではありませんので、幅の違いはあくまでも目安的なもので、幅広の弦間のギターに幅狭のピックアップを装着しても、音が大きく変わるということはありません。
2.DIMARZIO DP151
ディマジオのヴィンテージ系ハムバッカー。
低域から高域までしっかり音の出るPUですので、ストラトタイプのギターに向いたハムバッカーと言えます。
出力はハムバッカーとしては低めですので、フロント/センターとのバランスも取りやすい。
弦間が広いタイプのギターの場合は、Fスペースと明記してあるモデルをチョイスすればOK!
3.Suhr DSH+ BRIDGE
ハイエンドギターブランドとしても有名なサーのハムバッカー。
基本的なキャラクターとしては、ダンカンのSH-4と似たハイゲイン系です。
それゆえ、フロント/センターとのバランスには注意が必要ですが、音の分離が良く滑らかなサウンド特性を持っており、クリーンからディストーションまで幅広く対応できるPUです。
弦間に関しては、広いタイプは53mm、狭いタイプは50㎜と表記されています。
・シングルコイル(シングルサイズのハムバッカー含む)の場合
1.Seymour Duncan SJBJ-1b JB Jr.
SH-4 JB modelのシングルサイズ版。
12個のポールピースすべてが可動式で、細かく高さ調節が出来るようになっているので、フロント/センターとのバランス調節が容易になっているのがウレシイ。
2.Seymour Duncan SL59-1b Little ’59
ヴィンテージタイプのP.A.F.系シングルハム。
SJBJ-1よりも出力が抑えられており、中高域のレスポンスの良さが特徴。
ハムバッカーのウォームさとストラトのキレを両立させたいならコレ。
3.VANZANDT ROCK
このPUはハムバッカーではなく、純粋なシングルコイルPUです。
従って、リアにこのPUを装着するとストラトらしい高音部の響きがあるので、少しトレブリーに感じるかもしれません。
ですが、シングルとしてはパワフルな部類に入るため、高音部も鳴りますが中低域もしっかり鳴るので、音はまとめやすくなっています。
ハムバッカーを使うとどうしてもストラトの鈴鳴り感が薄れてしまいますが、このPUは鈴鳴り感を維持しつつも中低域を上げることが可能となっています。
名前の通りにロック向きなシングルコイルですね。
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4.FENDER Custom Shop Texas Special Strat Pickups Set
リア単体でのPUではなく、フロント、センター、リアの3つがセットになったテキサス・スペシャルです。
ヴィンテージタイプのPUは出力が低いために、リアがどうしてもトレブリーになりがちですが、テキスぺは出力が高めに設定されていて中低域も強くなっているので、リアポジションでもトレブリー感はそれほど強くありません。
以上、ストラトのおすすめリアPU7点をご紹介してみました。
基本的な考え方としては、リアPUにストラトのきらびやかなサウンドを維持させつつ耳に痛い感じを抑えたい場合は、フロント/センターより出力を高めにしたシングルコイル、ストラトらしいサウンドはフロント/センターに任せてリアでは太いロックなサウンドを求める場合はハムバッカー(orシングルサイズのハムバッカー)という選択になると思います。
なお、前の記事でも少し触れましたが、元々シングルが付いていたギターをハムバッカーに交換する場合は、ボディのザグリが必要になることがあります。
シングルサイズのハムバッカーは、元々のシングルのザグリそのままでも取り付けられる可能性がありますが、通常のシングルよりも背が高いので、ギターによってはザグリ加工が必要になることも考えられます。
カタログやメーカーのサイトで、ちゃんと自分のギターのザグリに収まるかどうか寸法の確認をしっかりとしておきましょう。