ストラトキャスターのリアピックアップ交換について

ストラトキャスタータイプのエレキギターは、初心者の方が初めて買うギターとして最もポピュラーなモデルの一つですが、プロのギタリストの使用率も高いことから、初心者でも弾きやすく、なおかつプロの要求にも応えられる万能選手というイメージが強いと思います。
しかし、全てにおいて扱いやすいギターというのはなかなか存在しません。
初心者の時にはそれほど気にならなったことでも、上達してくるにつれて「ここがもうちょっと○○だったらなぁ」と思うことがきっと出てくるはずです。

PLAYTECH ( プレイテック ) / ST250 Maple Sunburst
PLAYTECH ( プレイテック ) / ST250 Maple Sunburst

ストラトの場合、そう思われることが多い部分の一つとして、リアのピックアップがあるのではないでしょうか?
ストラトは、シングルコイルによる高音部がきらびやかなサウンドがその特徴なのですが、その高音部が最も強調されるのがリアポジションのピックアップを選択したときです。
つまり、最もストラトらしい音が出るのがリアポジションと言えなくもないのですが、このリアのサウンドを自分好みの音にするのが実に難しい。
フロントやセンターのPUを丁度よい感じにセッティングすると、どうしてもリアの音がキンキンしすぎてしまう、こういう悩みを抱えた方もかなり多いのではないでしょうか。
ということで今回は、そのリアピックアップに関して、少し考えてみたいと思います。

リアPUをハムバッカーに変えてSSH配列に

まず、リアのキンキンした音を改善する最もポピュラーな方策の一つと思われるのが、リアPUをハムバッカーにする方法です。
これは、各メーカーからリアをハムバッカーにしたストラトタイプのギターが発売されていることから見ても、非常に有効な手段と考えられます。
ハムバッカーはその構造上、高音部よりも中低域の音が強調される傾向があるので、キンキンした感じがうまく消えてくれるのです。
ストラトキャスターの本家本元であるフェンダーからもリアをハムにしたSSH配列のモデルが多く発売されており、リアの音がキンキンしすぎる傾向があるというのは、もはやフェンダーでさえも暗に認めていることが分かりますね。

FENDER ( フェンダー ) / American Elite Stratcaster HSS Shawbucker Mystic Black
FENDER ( フェンダー ) / American Elite Stratcaster HSS Shawbucker Mystic Black

最初からSSH配列になっているギターを購入するのであれば、フロント/センターとのバランス調整は既に行われているのであまり気にする必要はありませんが、元々リアにシングルがついていたものを後からハムバッカーに交換する場合は色々と注意が必要です。
ハムバッカーはシングルコイルよりサイズが大きいPUですので、とにもかくにもボディにそのスペースがないと収まりません。
ピックガードをハム用に交換するのは当然のこととして、ボディ側のザグリ部分に新しく交換しようとするPUがちゃんと収まるのかどうかを確認しておきましょう。
もし収まらない場合は、ボディを削る作業が必要となります。
私個人の意見としては、ボディを削る作業は素人がやると割れたりして失敗しやすいので、できればリペアショップのプロに依頼したほうが良いと思います。
ちなみに、比較的廉価で販売されているストラトタイプのギターは、ボディのザグリ加工の効率性を上げるため、SSS、SSH、HSHのどの配列のギターであってもすべて同じザグリになっている場合があります。
別にメーカーとしてはPU交換の利便性を考えてそうしている訳ではありませんが、結果的にPU交換のやりやすいギターとなっているのです。

次に、ハムバッカーが収まったら収まったで、今度はフロント/センターPUとの出力バランスを調整する作業が発生します。
もし「俺は、リアしか使わん!」という場合であれば特にバランスをとる必要はありませんが、そうでもない限り、一般的にはハムバッカーの音量が大きくなりすぎないように調整します。
ハムバッカーの高さを他より下げるのが一般的な方法ですが、高さ調整で出来ることは限られていますので、それ以前の段階でなるべく元々の出力を抑えたハムバッカーをチョイスしておいたほうが良いでしょう。
もちろん、これでないとダメという決まった形があるわけではありませんので、ハイゲイン系のハムをリアにのせて、リアは歪み専用、フロントとセンターはクリーン/クランチとして、はっきりと使い分けてしまうというのも全然アリですけどね。
もしどうしてもハイゲイン系のハムを使いたい、それでいてピックアップの切り替えもしたいし、切り替えた時の音量差も出来るだけなくしたい、という場合は、フロントPUもハムバッカー(アイバニーズにはHSH配列のギターが多くラインナップされています。)にするのも一つの方策です。
ただし、この場合はストラトキャスターとは基本的に違った個性のギターになりますので、その点は注意が必要です。

IBANEZ ( アイバニーズ ) / RG350DXZ White
IBANEZ ( アイバニーズ ) / RG350DXZ White

ストラトにはやっぱりシングルコイルを使いたい場合

リアをハムバッカーに換装すると、どうしてもルックス面でのヴィンテージ感が損なわれてしまいます。
それにハムバッカーでは、シングルコイルの「きらびやかさ」はなかなか出せません。
コイルタップ機能を付けて、ハムバッカーをシングルコイルとして使用することは可能ですが、やはり純粋なシングルコイルとの差はあります。
「やっぱりストラトはシングル×3でないとね!」という方は、リアPUを中低域が強くなるように設計されたシングルコイルPUにすることをオススメします。
これだと、ストラトらしいきらびやかさを維持しつつ、キンキンとした高音成分を抑えることが可能です。
最初から各ポジションの特性に合わせてヴォイシングされたPUを搭載したストラトタイプのギターも販売されていますが、そうでない場合は、これもやはりPU交換となります。

FENDER ( フェンダー ) / American Professional Stratocaster MN Olympic White
FENDER ( フェンダー ) / American Professional Stratocaster MN Olympic White

ストラトのリアに適した設計の交換用PUも各メーカーから発売されていますので、ユーチューブのレビューなどを参考にしながら、自分好みのPUを見つけましょう。

また、歪み系エフェクターにファズを活用する方は、リアにはハムバッカーよりもシングルコイルを使用するケースが多いようです。
というのも、ファズとシングルコイルとの関係性として、フルボリュームでは太い音、ボリュームを絞れば細い音になるという特徴があって、これを利用して、ファズを常時ONにしながらバッキング時とソロ時の音をボリューム操作で切り替えるというスタイルの方が多いのです。
しかし、ハムバッカーを使っているとボリュームを絞っても細い音にはなりきらず、常時ファズをONにしていると使い分けが難しくなるので、ファズのON/OFFを切り替えるスタイルにしなければなりません。
これを嫌って、シングルコイルにこだわるギタリストも多いようですね。


ストラトのリアPUというのは、使いこなすのがとても難しいPUだと思います。(まあ「使いこなす」というのは何でも簡単ではありませんけどね。(苦笑))
特に旧タイプの配線をしているモデルだとトーン回路がないので、さらにやっかい。
リアのサウンドをキンキンさせすぎずに、いい音を出せるかどうかというのは、ストラト使いであればチェックしておきたいポイントですね。

次回は、ストラトのリア用としてオススメのピックアップをご紹介してみたいと思います!

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