数々の名機を世に送り出してきた純国産エフェクター・ブランド(Maxon編)

1966年創業の老舗

Maxon(マクソン)は、1966年(昭和41年)に長野県松本市で設立され、エフェクター・ワイヤレスシステムなどを主に手掛けている㈱日伸音波製作所が所有するブランドです。
日伸音波製作所は、創業当初はギター用ピックアップの製造を行っていましたが、1969年ごろには他メーカーのエフェクターのOEM生産を行うようになり、1971年には自社ブランドのMaxonを立ち上げて数々の名機を世に送り出すことになります。

MAXON ( マクソン ) / OD9

チューブスクリーマーTS808を開発

ブランドを立ち上げて間もない頃、日伸音波は楽器商社の星野楽器と契約し、星野楽器のブランドであるIbanezの名前を付けたエフェクターの生産を行うようになります。
そして、そういった状況にあった1979年、歴史的名機であるIbanez TS808が発売されます。
つまり、TS(チューブスクリーマー)系オーバードライブの元祖であるTS808は、Maxon製だったということなんですね。
TS808は、当時エフェクター市場を席巻していたBOSS OD-1やMXR Distortion+の対抗馬として、あらゆる種類のギターやアンプに対応できるように、”箱鳴り感” のある中域が強調されたサウンドを目指して開発されたペダルでした。
このTS808から始まるIbanezのTS系ペダルは、スティーヴィー・レイ・ヴォーンが愛用したことでも有名ですね。

なお、より厳密に言うと、当時のIbanezのエフェクターは海外輸出用に限られており、日本国内では同じ仕様のものがMaxonから発売されていました。
つまり、Ibanez TS808は海外向けのエフェクターで、日本国内向けとしてはMaxon OD808という名称で販売されていたのです。
従って、初期のTS808とOD808は、名称こそ異なるものの中身は基本的に同じものでした。

さらにもう一歩踏み込んで説明しますと、TS808とOD808はそれぞれ最初期型の小さめのボディ(TS808はナローボディ、OD808はスモールボディと呼ばれています。)と改良型の大きめのボディ(TS808はワイドボディ、OD808はラージボディ)が存在していて、ボディサイズによって回路構成が異なっています。
これにより、時々TS808のワイドとOD808のスモールのようにサイズの違うものを比較して「両者は音が違う」と言われる事があるのですが、実際には同じボディサイズのもの同士であれば、回路構成も同じになっています。
従って、初期のTS808とOD808は同じものと考えて差し支えありません。

現在は独自に製品を開発

1982年にはTS808の後継機であり、これまた定番モデルとなったIbanez TS9(=Maxon OD9)を発売。
この後、TSシリーズを中心とした星野楽器と日伸音波の提携は2002年まで続くことになります。
2017年現在では、両社ともエフェクターの生産を継続していますが、特に提携関係などは存在せず独自の道を歩んでいます。
この為、どちらもTS808やTS9のリイシュー(MaxonではOD808とOD9)モデルを発売していますが、生産・改良はそれぞれ独自で行っているので、現在のTS808とOD808、TS9とOD9は同じものではなくなっています。

Maxonの代表的なコンパクト・エフェクター

以下では、Maxonの現在のエフェクター・ラインナップの中からいくつか代表的なものをご紹介してみたいと思います。

・OD808 Overdrive

MAXON ( マクソン ) / OD808
MAXON ( マクソン ) / OD808

Maxonの歴史の中で最も重要な位置づけとなるオーバードライブ・ペダル。
世界的に有名なのはTS808の方ですが、Maxonの初期型OD808はザ・クロマニヨンズの真島昌利氏が使用していたことでも人気があります。
TS系ペダルの元祖ということで元々評価の高いペダルですが、現行型はゲインが高く設定されるなど、より使いやすく改良されています。

・OD9 Overdrive

MAXON ( マクソン ) / OD9
MAXON ( マクソン ) / OD9

Ibanez TS9とは双子関係にあるTS系オーバードライブの超定番ペダル。
OD9とTS9のリイシューモデルとの最大の違いは、現行OD9がトゥルーバイパス仕様に改良されている点です。
このため、現行モデルの使い勝手の良さではOD9のほうに軍配が上がります。

・OD820 Overdrive Pro

MAXON ( マクソン ) / OD820
MAXON ( マクソン ) / OD820

1977年に発売され、あのChar氏が長年愛用したことでも知られる名機OD-880。
そのOD-880の後継機となるのがOD820です。
通称「弁当箱」と呼ばれるボディは往年のOD-880の姿を踏襲しつつ、機能的にはトゥルーバイパス仕様に進化させ、繊細なフィンガリングやピッキング・タッチに敏感に対応するオーバードライブとして多くのギタリスト達の支持を集めています。

・DS830 Distortion Master

MAXON ( マクソン ) / DS830
MAXON ( マクソン ) / DS830

ディストーションの定番機。
ソリッドステート・アンプでもチューブ・アンプで歪ませたような太く豊かな中低域と、きらびやかな高域を再現してくれる優秀なペダルとして非常に人気が高いペダルです。
ピッキングに対して非常にレスポンスが良いのですが、それだけに弾き手の技量が要求されるというシビアな一面もあります。
逆に言えば、演奏に誤魔化しがきかないので、しっかりと自分の音と向き合うことで上達させてくれるペダルだとも言えますね。


以上、Maxonの代表的なペダルを四つご紹介してみました。
ヒット作の多くが歪み系ペダルということもあって、ラインナップの比率も歪み系が高くなっていますが、BOSSに次ぐ国内エフェクターブランドでもありますので、モジュレーション系や空間系でも高い評価を受けているペダルがラインナップされています。
2017年現在で、全てのモデルを日本国内で生産しており、純国産ペダルとして品質面での評価も高く、それでいて価格的にもしっかりと抑えられています。
派手さはないものの、ギタリストのシビアな要求にもちゃんと応えてくれる、安心できるエフェクター・ブランドですね!

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