アメリカで誕生しソ連で復活したエフェクターブランド(Electro-Harmonix編)

Electro-Harmonix(エレクトロ・ハーモニクス、通称エレハモ)は、1968年にニューヨークで設立されたエフェクター・メーカーで、特に1971年にリリース(実際にはもう少し早い時期に販売されていたようですが)したBig Muff Piというファズペダルが一世を風靡したことで有名です。
Big Muff Piは、初期のプロトタイプをジミ・ヘンドリックスが使用していたらしく、他にもカルロス・サンタナ、デヴィッド・ギルモアら大御所ギタリスト達がこぞって使用した歴史的名機で、今なお多くのプロギタリスト達に愛用され続けています。

ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Big Muff Pi Original

創業者は元IBM社員

エレハモ社の創業者であるマイク・マシューズ氏は一風変わった経歴の持ち主で、自分の会社を立ち上げる前はあのIBM社でセールスマンとして働いていました。
その傍らでマシューズ氏はギルド・ギターと契約を結んで、Foxey Ladyというファズペダルを手掛けており、これがきっかけで独立して会社を興すことになるのです。

70年代は好調も80年代には倒産

エレハモ社を立ち上げた際には、Foxey LadyをAXISと名を改めて自社の最初の製品としたのち、現在も生産されているブースターペダルLPB-1を開発します。
LPB-1は通信販売限定で販売されたにもかかわらずヒット作となり、エレハモの名は一躍業界に知れ渡ることになります。
そして、AXISに改良を加えたファズペダルBig Muff Piが誕生し、これまた大ヒットを記録。
ヒット作の連発で、70年代のエレハモは飛ぶ鳥を落とす勢いで業績を伸ばします。
しかし好事魔多しとは、よく言ったもの。
70年代は絶好調だったエレハモ社は、1980年代に入ると労働組合とのトラブルやパーツ供給が不安定化するなどの問題が顕在化。
1984年には、ついに倒産してしまいます。

ソ連で再起

ここからのマイク・マシューズ氏の行動がスゴイ。
何がスゴイって、アメリカ人であるマシューズ氏は、当時アメリカとは冷戦真っただ中であったソビエト連邦に渡るのです。
そして1988年にニュー・センサー・コープという会社を新たに設立し、その傘下でSOVTEKというブランドをスタートさせます。
SOVTEKは真空管やエフェクター、アンプなどの販売で業績を伸ばし、ソ連が崩壊した1991年になると、マシューズ氏はエレクトロ・ハーモニクスの商標を取り戻すことに成功し、再びブランドを再興させます。

現在のエレハモ社は、創業時と同じくニューヨークに本拠を置き、伝統のBig Muff Piのリイシュー品を始め、様々な種類のエフェクターを生産しており、エフェクト・ペダルの有力ブランドして企業活動を継続しています。
以下では、そのエレハモ社のラインナップの一部をご紹介してみたいと思います。

Electro-Harmonixの主なエフェクター

・Big Muff Pi Original

ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Big Muff Pi Original
ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Big Muff Pi Original

ファズの名機Big Muff Piのリイシューモデル。
ルックス的には、1980年ごろに生産されていた第三期と言われるモデルを踏襲しています。
現在でもファズ・ペダルの人気モデルとして有名であり、プロのミュージシャンの使用も多いですが、ぶっちゃけデカいのでエフェクターボードの収まりには苦労するかも。
なお、一般的にはファズとして認識されることが多いペダルですが、ディストーションとされる場合もあり、事実エレハモ社自身のHPでもディストーションとして分類されています。

・Soul Food

ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Soul Food
ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Soul Food

KLON社のCENTAUR(ケンタウロス)という、現在ではプレミア価格で取引されるオーバードライブの名機を再現することを目指したペダルです。
ケンタウロスは多くのプロミュージシャン達が使用する歴史的名機でしたが、2009年に生産が終了しており、現在では中古市場で価格が非常に高騰してしまい、手に入れることが容易ではありません。
この状況に目を付けたマシューズ氏が、ケンタウロスのサウンドを手ごろな価格で再現しようと試みたのが、このSoul Foodです。
サウンドの質が劇的に向上すると好評で、歪みペダルというよりは音の味付け的に使用する人が多いようですね。

・Small Clone

ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Small Clone
ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Small Clone

アナログ・コーラスの定番機。
ニルヴァーナのカート・コバーンが愛用していたことでも有名なペダルです。
コラースとしての性能が高いのはもちろんですが、繊細で澄み渡ると表現される独特の金属的できらびやかな音はSmall Clone以外のペダルでは出せないと言われ、エレハモらしい弁当箱のルックスとも相まって非常に存在感のあるペダルとなっています。

・Holy Grail

ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / nano Holy Grail
ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / nano Holy Grail

デジタル・リバーブの人気ペダルであり、三代目となる現行モデルはコンパクトなnanoシリーズとなっています。
ジョン・フルシアンテなどの有名ギタリストも使用しているとあって、そのサウンドは折り紙付き。
SPRING/HALL/FLERBの3タイプのリバーブエフェクトを搭載し、特にSPRINGモードはデジタルでありながらスプリング・リバーブの再現性が非常に高く、これぞリバーブ!というサウンドを堪能することが出来ます。

・East River Drive

ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / East River Drive
ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / East River Drive

チューブスクリーマー系(TS系)のオーバードライブペダルです。
とてもコントロールがしやすいペダルとして評価が高く、それでいて意外と音作りの幅も広いのが特徴。
価格的にも数千円レベルに抑えられているので、非常にコスパの高いペダルです。


以上、エレハモの歴史と製品ラインナップの一部をご紹介してみました。
エレハモのペダルは個性的なものが多く、エフェクトのかかり方も派手めに設定されているのが特徴です。
エレハモしか出せない音というのがあるので、世界中にファンが多く存在するブランドですね!

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