エレキギターの弦について語ってみる(その1)

ギターというのは、当たり前ですが弦から音が出る楽器です。
だから本来であれば、ギターのボディの響きがどうだとか、ピックアップは何を使ってるかとかいう事よりも、さらに直接音質に関係する部分であるはず。
でも、弦に強いこだわりを持ってエレキギターを弾く人って、あまり見かけないですよね。

弦は消耗品

これには幾つか理由があるのですが、やはり消耗品であることが一番大きいでしょう。
当然のことながら、ギター弦は定期的に交換する必要があります。
切れたりしなくても、汚れや錆などで劣化してくるので、標準的なものなら一か月、高耐久性の弦でも三か月~六か月程度で交換するのが一般的です。
しょっちゅう交換しないといけないものなので、ここにあまり高価なものは使いにくい。(バイオリンの弦などは、何万円もする高価なものもあるようですが・・・)
弦のメーカーとしても、売れない製品は廃番にしていかないと経営を圧迫しますので、おのずと値段が高すぎるものは消えていくことになります。
又、弦を製造するためには、それなりの設備が必要です。
ギター本体は、個人工房のようなところでも作れますが、弦まで個人で製造することはなかなか出来ませんよね。
だから、弦を作ることの出来るメーカーの数も限られてくる。
これらのことから、世に流通する弦の種類が限られてくるのです。
種類が限られているから、こだわりを持ちたくても持てない、という事になるのです。

これは、逆に言えば、プロでもアマでも初心者でも、弦に関してはみんな同じようなものを使っているという事になります。
つまり、弦というアイテムは、プロから見ればもっと色んなものがあって欲しいのかも知れませんが、アマチュアから見れば、簡単に憧れのミュージシャンと同じものを使えるのです。
そう考えれば、ちょっと弦のことも気になってきますよね。
だからここでは、弦についてちょっと掘り下げていきたいと思います。

ギター弦の構造

まずは、初心者の方のために、弦の構造からご紹介していきましょう。

エレキギターの弦は、基本的に1~3弦がプレーン弦、4~6弦がワウンド弦(巻弦)になっています。
プレーン弦とは、芯線のみの弦、ワウンド弦とは、芯線の周りに別の線を巻き付けた構造になっているもののことを言います。
エレキギターは、弦の振動を磁石と銅線で作られているピックアップで拾って、電気信号に変えるという構造ですので、芯線は磁石にくっつく性質(磁性体と言います)が必要です。
このため、ギター弦の芯線には鋼鉄製の線(ピアノ線)が使用されています。
ちなみに、鋼鉄というのは、鉄にカーボンを少量混ぜたものなのですが、このカーボンの含有量によって弦の音色やサスティーンが変わってくるらしく、弦の構成要素としては非常に重要な部分になります。
通常、プレーン弦の断面は丸いのですが、近年のワウンド弦の芯線部分の断面は、線を巻き付けやすいように六角形になっていることが多いようです。

又、ワウンド弦に巻く線の形状にもいくつか種類があります。

  • ラウンド・ワウンド弦
    最も一般的な形状であり、巻き線に丸い線が使われています。
    音質もシャープで豊かな倍音、音の輪郭もハッキリしたブライトな音色が特徴。
  • フラット・ワウンド弦
    平たい巻き線を巻くことで、表面を滑らかにした弦。
    指を動かすときのフィンガーノイズが入りにくいのが大きな特徴。
    音質としてはは高域をカットした感じの丸く甘いトーンで、ジャズ向きの弦と言われています。
  • ハーフ・ラウンド弦
    ラウンド・ワウンド弦の表面を研磨して、表面をフラットにした弦です。
    フィンガーノイズの低減を図りつつ、ラウンド・ワウンドの音を出すことを狙ったものです。
    実際には、ラウンドとフラットの中間的な音質になると言われています。

ギター弦の素材

次に、素材別にエレキギター用の弦の種類を挙げていきます。

  1. ニッケル弦
    エレキギターの弦として最も広く流通しているものです。
    プレーン弦は鋼鉄製で、ワウンド弦は鋼鉄の芯線にニッケルの線を巻き付けてあります。
    ニッケルは柔らかく錆びにくい性質があるので、弦の素材として非常に適しています。
  2. ステンレス弦
    汗につよく、長持ちで錆びにくい弦です。
    ニッケルに比べてシャープで乾いたサウンドが特徴。
    ザラっとした感覚の演奏性で、ブルースやカッティング向きの弦です。
  3. コーティング弦
    ワウンド弦の表面に薄い皮膜がコーティングされている弦がコーティング弦です。
    プレーン弦の表面にはコーティング処理はされていません。(ただし、プレーン弦も通常より高耐久性のものになっています。)
    皮膜のおかげで弦が錆びにくくなっており、高音質な状態が3~5倍程度長持ちします。
    値段的には通常のニッケル弦の2倍強くらいしますが、長寿命な分、むしろこちらのほうが財布には優しい。
    長時間連続して使用できるので、プロの現場でも重宝されている弦。

上記のように、ギター弦には構造的な種類と、素材的な種類の二つの要素があるということです。
構造がラウンド・ワウンドで、素材がニッケルなら、ニッケル・ラウンド・ワウンド弦ということになりますね。

(その1)はとりあえずここまで。
次回も引き続き弦について語っていきますよ!

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